豆知識

返信用封筒の行や宛はどう消せばいい?どこに様や御中を書くの?

返信用封筒 行 消し方

 
「返信用封筒を受け取ったけど書き方が分からない」

意外と多いこんなお悩み。
 

宛先を消すって聞いたことがあるような……?とは思っても、実際どんな風に書けばいいのか迷ってしまいますよね。

かといって適当に書いて失礼になるのは避けたい!
 

今日は「行と宛の消し方」「御中や様を書く場所と使い分け」をまとめたこの記事で、返信用封筒の困ったをささっと解決していきましょう。
 

返信用封筒の行や宛の消し方!

返信用封筒 行 消し方
会社の業務はもちろん暮らしの様々な手続きで必要になる返信用封筒
 

この封筒を受け取ったら、まずは表書きの行(または宛)に二重線を引きます。
 

これは相手方に敬意を表すための第一歩。

差出人は失礼のないよう自分の住所氏名に敬称を付けずに送付してくるので、こちらで適切な敬称に書き換えてから返送します。
 

二重線にはいくつかポイントがあるのでご紹介しますね。
 

返信用封筒の行や宛の消し方

  • 行または宛の文字の上に二重線を引く
  • 縦書きの封筒なら縦に二重線
  • 横書きの封筒なら横に二重線
  • 訂正印は押さない
  • 修正液やテープで消すのはNG!

 

二重線は「封筒の書式と同じ方向に引く」と覚えましょう。

フリーハンドでも構いませんが、定規を使うときちんとした印象になります。
 

また返信用封筒では訂正印を使わないのもポイント。

訂正印は「自分の間違いを自分自身が正した」ことを証明するしるしなので、押してしまうとおかしなことになってしまいます。
 

そして絶対に使ってはいけないのが修正液(修正テープ)!!
 

「差出人の間違いを正した」という主張になってしまい、大変な失礼にあたります。

また偽造の観点からも、公的書類に修正液(修正テープ)を使うとそれだけで社会人失格と判断されてしまうことも。

行や宛を偽造したって何の被害が……なんてちょっと思わなくもないですが、封筒も公的書類と考えて、必ず二重線を使いましょう。
 

御中や様は行や宛の真下に書くの?それとも横?

返信用封筒 行 消し方
返信用封筒に二重線が引けました。

このままでは呼び捨てにあたるので、次は「様」や「御中」など宛先に合った敬称を書き添えていきます。
 

とその前に意外と困るのが「どこに書けばいいの?」ということ。

がら空きの右・下・左のうちどこならセーフなのか……答えはこちら!
 

●御中や様を書くのは

  • 縦書きの封筒なら真下か左横
  • 横書きの封筒なら右横

 

こちらも封筒の書式に合わせればばっちりです。

縦書きで真下にスペースがない場合は、行(宛)の左横に書き添えると収まりよく見えますよ。
 

……とここまで返信用封筒のルールを解説してきましたが、実際はきっちり守らなくても大丈夫。

私も仕事で返送されてきた封筒を受け取ることが多いのですが、二重線の向きや敬称の位置が違っても全然気になりません。
 

むしろ気になるのは「字」!

せっかく正しく書き直してあっても、敬称が殴り書きでは不躾な印象を与えてしまいます。

元から字を書くのが苦手だとしても丁寧に書いた字との違いはやっぱり分かるもの。
 

返信用封筒を書く際には、宛名の修正だけでなく字にもちょっぴり気を配ってみてくださいね。
 

様と御中の使い分けは?

書く場所が分かったので、次は敬称を書き添えます。

返信用封筒で使われるのは主に二つ。
 

  • 御中

 

敬称と言うと難しそうですが、この二つの使い分けを覚えれば十分なので安心してくださいね。
 

御中と様はどう使い分ける?

普段から目にすることの多い「御中」と「様」、その使い分けを簡単にまとめると
 

  • 御中……団体名に使う
  • 様……個人名に使う

 

(1)御中

御中は社名・課名・係名などの団体を表す名称に付けます。

全体に向けた敬称なので、宛先の個人名が分からない時に使うのがポイント。
 


株式会社○○ 御中
株式会社○○ 総務部 御中

 

(2)様

様は個人名に付く敬称。

所属している部署名があっても、担当者の個人名が分かる場合は様を使いましょう。
 


株式会社○○ 伊藤太郎様
株式会社○○ 総務部 伊藤太郎様

 

●御中と様は併用しない

団体名と個人名がある場合、敬称は末尾だけに付けます。
 

(正)株式会社○○ 総務部 伊藤太郎様
(誤)株式会社○○御中 総務部御中 伊藤太郎様

 

行(宛)の直前の名称に付けると覚えてくださいね。
 

他にもあるこんな敬称

敬称には「御中」「様」の他にこんなものも。
 

  • 先生……教師や習い事の先生の氏名に付ける
  • 殿……目下の相手の氏名や社内の役職名に付ける

 

「生け花教室 小川花子先生」「人事部長殿」などと用いられますが、どちらも「様」で代用できるので実際に使う機会は少ないでしょう。
 

これで宛先の書き替えもできました。

最後に、自分の氏名に付けられた敬称(様など)を二重線で消したら返信用封筒の完成です。

自信を持ってポストへGO!
 

まとめ

返信用封筒の書き換え方は
 

  • 行(宛)に二重線を引いて敬称を付ける
  • 縦書きなら敬称は真下か左横
  • 横書きなら敬称は右横
  • 「御中」は団体名、「様」は個人名に付ける

 

整理してみると簡単ですよね。

このルールはあくまで「慣例」なので、少しくらい違っても失礼にはあたりません。

私が受け取る返信用封筒も、二重線が斜めだったり、縦書きの敬称が右横だったりと人によって書き方が違います。
 

要はマナーとして敬意を表す気持ちがあればOK。
 

ただし修正液だけはアウト判定される可能性が高いので、うっかり使わないよう気を付けてくださいね。