夏が旬の野菜といえばナス。
炒め物に煮物に漬物に、どんな料理でも美味しくてもう箸が止まりませんよね。
そんな万能野菜のナス、食べると舌がピリピリすることはありませんか?
私もナスの肉詰め限定でピリピリするのが気になっていたので、アレルギーかどうか調べてみることにしました。
美味しいナスを安心して食べるにはピリピリの原因と対処法を知るべし!
ナスで舌がピリピリするのはアレルギーが原因?
ナスで起こりやすいアレルギーは主に二種類。
それぞれ特徴的なので、おかしいなと思ったらひとつずつチェックしてみましょう。
口腔アレルギー症候群
ナスを食べると舌や口周りが痛い……それは口腔アレルギー症候群かも。
●口腔アレルギー症候群の特徴
- 食後5分ほどで発症
- 舌・唇・喉など口周りに痛みや痒みが出る
- 生の野菜や果物で出やすい
- 花粉症である
「口周りだけ」という特徴に当てはまれば、可能性は高いと言えます。
特に花粉症の人は要注意!
植物であるナスは花粉症を引き起こすスギやイネと構造がよく似ているため、口の粘膜にナスが触れると花粉症と同様のアレルギー反応が出てしまうのです。
仮性アレルゲン
もうひとつ考えられるのが仮性アレルゲンです。
仮性アレルゲンとは特定の成分によってアレルギーに似た症状が出てしまうこと。
ナスの場合は「ヒスタミン」「チラミン」「アセチルコリン」といった成分で起こります。
●仮性アレルゲンの特徴
- 食べてすぐに発症
- 一時間ほどで治まる
- 痒み・胃痛・吐き気・じんましん・咳・下痢など症状は様々
- いつも発症するとは限らない
症状を見ると本当にアレルギーそっくりですよね。
それでも正確にはアレルギーとは違うため、必ず症状が出るとは限らないのが厄介です。
それにしてもアレルギーに本物と偽物があるなんて。
いろんな経験をするのは大切だけどできれば遠慮したい疑似体験……率直に言って何してくれてんのナス。
ナスアレルギーの対処法は?予防策はある?
原因が分かったら次は対処法、と意気込んで調べた私がたどり着いたのはコレ!
「そうだ。病院に行こう」
だって相手はアレルギー。
仮性アレルゲンでも重篤化すればアナフィラキシーショックを起こすほどの強敵に自力で立ち向かうなんて、木の棒装備で魔王と戦うようなものです。
- 症状が軽い→自然に治まるのを待ってみる
- 症状が重いまたは長引く→すぐに医療機関へ
アレルギーにできる対処はこの二択のみ。
重篤化する危険があるので自己判断で市販薬を飲むのもダメ、絶対!
……でも病院に行くって腰が引けるんですよね、とても分かりますその気持ち。
そうならないためにもナスを食べる前の予防が大切です。
ナスアレルギーを予防する方法
(1)加熱調理をする
仮性アレルゲン物質は熱に弱いので、生食を避け、火を通してから食べると安心です。
ただしナスに含まれるヒスタミンは加熱しても減らないので油断は禁物。
(2)ナス科同士の組み合わせに注意する
ナス科の野菜はそもそもアレルギーが出やすいそうです。
多く食べればその分発症の確率も上がるので、同じナス科のパプリカ・ピーマン・トマト・じゃがいもと併用する場合は量を調節してくださいね。
(3)アク抜きをしっかりする
ナスはとてもアクが強いので、これが原因でしびれを感じることも。
- カットしたナスを10分ほど水にさらす
- 塩を振って5分ほど置く
調理前のこのひと手間で、アクによる舌のピリピリが軽減できますよ。
(3)大量に食べない
ついつい箸が進んでしまうナスですが、食べれば食べるほど倍率アップ。
また少しでも苦味や痛みを感じたらすぐに食べるのをやめましょう。
自分の感覚と体を大事に!
(4)体調が悪い時には控える
体の抵抗力が弱まるとアレルギー症状も出やすくなるので、風邪や怪我などで体調を崩した時にはナスは食べない方が安全です。
ナスアレルギーには何より予防が大切。
次は究極の予防法「ナスを使わない」対策についてです!
ナスの代用品になる野菜
ナスアレルギーのいちばんの対策は「ナスを使わない」こと。
食べなければ症状も出ない、シンプルな解決策です。
でもやっぱりナスが食べたーい!
そこでここでは、ナスの量を減らしつつ満足感も得られる食材を5つご紹介します。
ナスの代わりに使える!野菜ベスト5
(1)ズッキーニ
柔らかくて淡白な味が特徴のズッキーニはナスにそっくり。
洋風の料理はもちろん、和風の煮浸しにしても美味しく頂けます。
(2)人参
じっくり煮込むとかなり柔らかくなる人参も、料理にボリュームを出したい時にはナスの代わりに大活躍してくれます。
(3)ピーマン
加熱するとくたっとした食感になるピーマンはナスの皮を食べているよう。
火を通すことでピーマン特有の苦味もやわらぎ、食べやすくなりますよ。
(4)パプリカ
甘くて食べやすいパプリカもピーマンと同じようにナスの代用品として使えます。
鮮やかな赤や黄色は洋風の献立にぴったり。
(5)トマト
生のまま食べるイメージの強いトマトですが、火を通すとナスに似てとろけるような食感に。
洋風のソースや中華炒めによく合います。
ナスそのものの味と食感を出したい時にはズッキーニを使い、料理にボリュームを出したい時にはナスを減らして代用の野菜を足すのがおすすめです。
なおピーマン・パプリカ・トマトは同じナス科なので、使う量には注意してくださいね。
まとめ
- 症状が口周りだけなら口腔アレルギー症候群の可能性
- 口周り以外にも症状があれば仮性アレルゲンの可能性
- ナスのアクが原因の場合も
- ナスはよくアク抜きして加熱料理し、食べる量に気を付ける
- ズッキーニや人参などの野菜を上手に代用する
どのケースでも症状がよく似ているので、原因を特定するのが難しい!
ナスの肉詰め限定でピリピリする私の例だと、「アク抜き済み」「フライ調理」「食べてすぐに痛い」の三つの点から仮性アレルゲンかなあ?と思ったので、これからは食べる量に気をつけたいと思います。
ここまでナスで舌がピリピリする原因についてまとめてきましたが、あなたの不安な気持ちを解消するヒントは見つかりましたでしょうか?
もしも症状が重いようなら思い切ってお医者さんに相談してくださいね!