缶詰はあるのに缶切りがない。
この記事を読んでいるあなたは今まさにそのピンチに直面していることと思います。
奇遇ですね私もです。
目の前にはプルトップもない断崖絶壁のみかんの缶詰。
これだから特売の名もなき缶詰は!
もう全ての缶詰がプルトップ義務化されればいいのに!
と思ったら災害時に備えて耐久性の面からあえてつけない缶詰もあるんですって。へえ~。
ってそんなトリビアを仕入れてもみかんの缶詰が開くはずもなく。
というわけで今回は
- スプーンを使って開ける
- 地面を使って開ける
- その他代用品で開ける
の三本立てで開かずの缶詰を攻略していこうと思います。
缶切りがない時にスプーンを使って開ける方法!
ピンチを救うヒーローは意外にも家の中にいました。
丸くて、ぴかぴかしてて、どこの家庭にも一本はあるアレ……
その名はスプーン。
尖ったところがひとつもない柔和を絵に描いたようなこのスプーンが、あの鋭い缶切りの代わりになるというのです。
スプーンで缶詰を開ける方法
- ステンレスか鉄製の大きくて硬いスプーン(カレースプーンなど)を用意する。
- スプーンに布巾やテープを巻きつけてすくう部分の近くをしっかり握る。
- スプーンの先を缶詰の縁の内側にあて、同じところを力いっぱいごしごし擦る。
- 擦ったところに穴が開いたらスプーンの先をねじ入れて押し広げる。
※参考動画「1分間で噂の検証 35 缶切りがなくても缶が開けられる!?」
どんなに丸くても諦めなければ道は開ける……石の上にも三年という言葉が思い出されます。
しかもこの方法、警視庁警備部災害対策課のツイートでも紹介されたというからすごいぞスプーン。
スプーンで本当に開く?実際にやってみた
さて私もさっそくカレースプーンでみかんの缶詰に挑んだところ見事に開いたのですが、分かったことが二点。
- かなり力がいる
- 忍耐力が必要
布巾を巻いていてもこちらの手に穴が開きそうなくらいの力が必要で、女性だと正直きついです。
また力が弱いほど時間がかかるため、途中から「こうまでしてこの缶詰を食う意味はあるのか」と湧き上がる疑問との精神的戦いになってきます。
結論として男性がいればお願いするのがベター。
どんな缶でも開けることは出来るの?
警視庁推奨のスプーンですが、どんな缶でも開けられるのでしょうか?
答えは「開くはずだけど人による」です。
さきほどの通り、女性やお年寄りなど握力の弱い人にはきついですし、熱血漢やペース配分を知らない子供なら「ウオオオオ!!」と最初に飛ばしすぎて途中で力尽きる可能性大。
簡単なのに最後までたどり着けない、それがスプーン切りなのです。
なら力の弱い者は缶詰を諦めるしかないのか。
いや食べてみせる……力が弱くてもスプーンより簡単に開けられるという自衛隊伝統の「地面で擦る」方法で!
自衛隊の知恵。地面で缶詰を開ける方法
- 缶詰を逆さにする。
- 縁の部分全体をコンクリートやアスファルト(または大きな岩石)でゴリゴリ擦る。
- 縁が削れて平らになったら缶を両側面からぎゅっと押す。
※参考動画「ワイルドすぎる缶詰の開け方」
これで缶詰の蓋がパカッ。
これまた開かずのなめこの缶詰で試してみると、確かにスプーンよりはずっと少ない力で開きました!
缶詰はその構造上、縁の結合部分が無くなれば簡単に蓋が取れるのです。
削りすぎると逆さのまま蓋が開いてしまい、汁の多い缶詰だと悲惨なことになるので様子を見ながら削ってくださいね。
その他缶切りがない時に代用できるものを紹介!
スプーンはあるけど全部木製。
ライフスタイルによってはそんな第二のピンチに陥ることもあるでしょう。
木の温もりは感じますが缶詰と戦って勝てる気がしません。
もっと頼りになる助っ人はいないものか。
というわけで、お家の中で缶切りの代用品として使えるものを4つ探してみました。
缶切りの代わりになる道具4選
(1)ナイフ
- ナイフか包丁に布巾やテープを巻き、手元側の刃の角部分を縁の内側にあてる。
- 穴が開くまで擦り、缶切りと同じ要領で開けていく。
※指を切らないよう注意!また刃の破片が缶詰の中に入っていないかを確認してから召し上がってください。
(2)ドライバー
- 平たくて力の入れやすいマイナスドライバーを蓋の縁に刺す。
- 上からトンカチなどでとんとん叩いて穴を開ける。
- すぐ横にも同様に穴を開けていき、2/3ほど切れたら蓋を持ち上げて開く。
(3)アイスピック
- アイスピックの先端を縁の内側に立て、上からトンカチなどで叩いて穴を開ける。
- 同様に縁に沿って細かく穴を開ける。(切り取り線をつけるイメージで)
- 一周したら上から手で押し、めり込んだ蓋を持ち上げて開ける。
(4)10円玉
- ⒈蓋の縁に10円玉を立て、擦って穴を開ける。
- ⒉真横にずらしながら続けて穴を開けていき、2/3ほど切れたら蓋を持ち上げて開ける。
10円玉で開ける機会はあまりないですが、覚えておくと災害時に心強いライフハックですね。
まとめ
缶切りなしで缶詰を開けるには主に三つの方法がありました。
- スプーンで擦って穴を開けてから押し広げる
- 逆さにした缶詰の縁を硬い地面で削る
- 先端が尖った道具で縁に沿って穴を開けてから蓋を取る
地面で削る方法は特に簡単で、誰にでもできそうだと感じました。
さすがサバイバルのプロ・自衛隊の知恵です。
なお妙齢の女が自宅脇の道路で一心不乱に缶詰を擦っている姿はご近所の噂になりそうで、実験中とてもハラハラしました。
人里で試す場合はくれぐれも人目にご注意くださいね。
あなたの開かずの缶詰もパカッといくようお祈りしております!